通信制高校に必要な費用
全日制高校に私立と公立があるように通信制高校も同様なので、どの学校を選ぶかによって必要経費が変わってきます。
また自学学習がメインとなる通信制の場合は個々の学習スタイルでも大きく変わるほか、学ぶ場が学校なのか自宅なのかによっても変わってくるため、一概にいくら。という表現がしずらい。というのが正直なところです。
そのため目安となる金額をおおよそで紹介します。
実際にかかる費用は学校によって異なるので、気になった学校を見つけたら必ず公式サイトの方で費用を確認してください。
目安となる費用
通信制高校にかかる目安となる費用は次のようになります。
公立高校
初年度：約30,000円
私立高校
初年度：約26万円～40万円以上 ※自宅学習
初年度：約50万円～100万円以上 ※進学コース
具体的に今人気の「N高等学校」を例に挙げると
内訳
高卒資格取得の学習＋体験学習による課外授業＋実際の場所で行う課外活動＋ITツール利用
費用 ※内訳を含む学費プラン
- 入学金：1万円
- 授業料：18万円（7,200円/単位 × 25単位）
- 施設設備：年間5万円
- 教育関連諸費：年間1万3千円
- 就学支援金：18万円（7,200円/単位 － 25単位）※加算請求なしの場合
- 年間実質負担：7万3千円
上記は1年次でかかる費用となります。
2年次は年間6万3千円、3年次は年間7万200円となるので、これらを足して3年間でかかる実質負担額は206,200円となります。
このように学校によって学習スタイルや学べる内容が違ってくるなどにより、必要とされる費用は大きく異なります。他にもサポート体制がどれだけ充実しているか、ネットを介したやり取りがどれだけ充実しているかなどによっても違ってきます。
いずれにしても自学学習がメインの通信制高校を選ぶ場合、自力で勉強し続けることができなければ卒業できないので確実に卒業を目指すために、単純に安い公立を選ぶのもいいですが、サポート体制が充実している私立を選ぶ人も増えています。
サポート校にも費用が掛かります
通信制高校を確実に卒業したいならサポート校を利用するのがおススメです。ということはサポート校を利用するためにも費用が発生するということです。
こちらは登校日数、選択するコース、設備などがサポート校によって違うため、こちらも費用はそれぞれ大きく異なってきます。
目安となる費用は、
初年度：50万円～100万円くらい
内訳：入学金、授業料、施設費、行事費など
サポート校の場合、私立と公立とで費用が変わることはありませんが、通信制高校＋サポート校への同時入学という形になるため、いずれにも費用が掛かることになります。
そのため自学学習だけで学習を進められる自身がある人は、サポート校を利用せず通信制高校だけで卒業を目指すのもアリです。
逆にレポート作成や試験対策など、すべて自分一人で学習計画を立てられない人にとっては心強い味方となるため、サポート校を利用する人は多いです。
というのも勉強面だけでなく精神面や生活面のサポートに加え、さらに資格取得のために役立つ授業に参加できるなど通信制高校だけでは学べないことも一緒に学べる。というメリットがあるのも特徴と言えます。
就学支援金の活用
国に申請するともらえる支援金が就学支援金です。これは世帯収入によって授業料が減額される制度となります。
なので人によっては公立なら授業料無料になったり、私立なら年間12万円の授業料減額となります。
必要経費だけで選ぶなら公立！となりそうですが、出せる金額に余裕があるなら卒業に向けた学習がしやすい私立を選択する人も少なくありません。
費用に関しては学びやすさや学べる内容などで各学校を比較するのもおススメです。
ちなみに就学支援金は授業料が減額されますが、これだけでも費用負担が大きいと感じるなら、奨学金や特待生枠など各校が用意する制度を利用するのもおススメです。
但し奨学金は返済義務があるため先のことを考えて利用する必要があります。
これに対し特待生枠にはスポーツ、芸能、学校指定の大学への進学など各分野で活躍している人が利用できるため、「自分のやりたいことと学業を両立させたい」という人におススメです。
まとめ
通信制高校に通う多くの人はサポート校も利用しているので、学校とサポート校の両方に費用が掛かることになります。となると公立で年間約55万円～、私立で年間約70万円～が最低限かかることになります。
ですが費用を抑えるための減額制度や奨学金制度などがあるので、これらを活用して費用負担を最小限に抑えることができます。
但し通信制高校は費用だけで選ぶよりも、実際に入学した後どのような学習をどのようなペースで進めていくのか。といった中身をしっかり吟味して選んだ方がいいです。
というのも学べる内容や体験できる内容というのは、本当に学校によって特色があるものです。
専門分野をしっかり学びたい人にも適した学びを提供している学校もあれば、興味や趣味を極められる学習を取り入れている学校もあります。
まずは「自分が何を学びたいのか」を明確にして学校選びをした方が、高校卒業資格だけでなく、将来就職などに役立つ知識や技術を身につけての卒業も可能となるので卒業とその先に向けた効率の良い学習が可能になるのではないでしょうか。
